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用語集【サ行】

動機械メンテナンスについてや、工場関連の用語説明をわかりやすくのせています。

 

作動油

油圧装置の中で動力伝達媒体として使用される流体で、潤滑、防錆、冷却などの作用もある。

 

軸受(bearing)

機械要素のひとつで、回転や往復運動する相手部品に接して荷重を受け、軸などを支持する部品。俗に「メタル」と呼ばれるすべり軸受(平軸受)や、玉軸受(ボールベアリング)やローラーベアリングなどの転がり軸受などがある。軸を正確かつ滑らかに回転させるために使用され、摩擦によるエネルギー損失や発熱を減少させ、部品の焼きつきを防ぐことが求められる。各種機械に多用されるが、それに限らず回転する部分がある機器には必ず存在する。なお日本語では「ベアリング」というとボールベアリングやローラーベアリングのみを連想しがちだが、軸受全般の事を言う。

 

射出成形

プラスチックなどの加工法である。熱可塑性樹脂の場合が典型的で、軟化する温度に加熱したプラスチックを、射出圧 (10 - 3000kgf/c) を加えて金型に押込み、型に充填して成形する。

 

潤滑

摩擦のある物体間に、潤滑油やグリースなどといった潤滑剤を供給したり、トライボケミカル反応によりそういった物質を合成することで、摩擦力や摩耗を低減させる方法をいう。物体が互いに接触して、相互運動している状態を摩擦と呼ぶ。回転や運動する機械類は、たくさんの部位で摩擦が起こっており、摩擦による悪影響を低減するために適切な潤滑が必要である。

 

潤滑油

機械の歯車などを効率よく潤滑するための潤滑剤として使われる油であり、時には冷却にも益する。油は分子量が大きく、液体としては水などに比べ粘性が高く皮膜が丈夫で、物体間の摩擦を軽減させる。このため多くの機械装置の潤滑には油が利用される。また機械装置に利用する上では、電気的性質が中性で金属の錆(酸化)を誘発させないなど都合がよい。絶縁の性質も強いものが多い。潤滑油は、機械の機械要素間に働く摩擦を軽減するために利用される油全般を指す表現で、一般には機械油とも呼ばれるが、機械油自体は切削油や伝熱材としての利用など、潤滑以外に利用されている油も含まれ、潤滑油を含む概念である。こういった油の多くは、特に機械装置内を潤滑する場合に於いて長期間粘度が変わらないことが求められ、そのためには酸化し難いことや温度変化で極端に粘性が変化しないことなどが求められる。潤滑が必要な場所や性質によって様々な種類があり、また鉱物油から動植物より得られるものまで様々な油が利用されてきた。

 

真空ポンプ(バキュームポンプ、Vacuum pump)

容器内から気体を排出し、真空を得るためのポンプである。

 

水溶性油

工業用油のうち、界面活性剤の働きで水とエマルションを形成する油、あるいは水に可溶性の油。

 

スクラバー(scrubber)

洗浄集塵装置。下から含塵ガスを送り込み、上から水などの洗浄液を噴霧下降させ、液滴、液膜、気泡などによって含塵ガスを洗浄し、粒子の付着、あるいは凝集をはかり、粒子を分離捕集する装置。

 

スクリュー圧縮機

「圧縮機」参照

 

制御油(ガバナー油)

タービンで、蒸気系バルブ制御用の油圧装置や調速装置に使用される油。タービンでは軸受や減速機の潤滑に潤滑油が使われている。従来より調速装置等に使用される油も同じタンクの油を使うことが多いが、制御用の油圧装置や調速装置用の油を別油種、別系統で設けることが増えており、これを潤滑油に対して制御油と呼ぶ。(参照 →EHC)

 

絶縁油

液状の絶縁体材料のひとつ。日本工業規格 (JIS C 2320) で電気絶縁油として詳細に規格化されている。絶縁油は多くの電力機器の絶縁材料として用いられ、次のような特性を備えていることが求められる。1)絶縁耐力が大きいこと。2)粘度が低いこと。3)引火点が高いこと。4)凝固点が低いこと。5)機器を侵食しないこと。6)電気的、化学的に安定していること。

 

切削油

金属などの切削加工を行う際に、摩擦抑制と冷却のために使用する油の総称。主に油性切削油と水溶性切削油がある。近年では主成分に水を使うものが多くなったため、切削剤と呼ばれることが多い。油性切削油は鉱物油に切削性能を向上させる目的で添加剤を加えたものが多い。水溶性切削油(水溶性クーラントとも言う)は、油を溶剤によって水に溶かして使用する。水溶性切削油は、冷却が優先される加工に使用される。また、廃棄時の環境負荷が低いため、現在、金属加工で使用される切削油の主流となっている。